ナイユアン・フー(胡乃元)Nai-Yuan Hu
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プロフィール
1985年エリザベート王妃国際音楽コンクールで優勝して以来、たちまち世界的舞台で活躍するようになり、アムステルダムのコンセルトヘボウ、ニューヨークのエイヴリー・フィッシャー・ホール、ロンドン、パリ、ミュンヘン、東京、南北アメリカやアジアでの各地で活躍している。〈BBCミュージック・マガジン〉では、「台湾のヴァイオリニスト、ナイユアン・フーは、卓越した技術、楽曲理解の深さ、よどみない精気溢れる演奏で、現代の弦楽器の名手の中でも最上位に位置づけられる恐るべき演奏家である」と評された。
これまでに、ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団、トロント交響楽団、シアトル交響楽団、ネーデルラント・フィルハーモニー管弦楽団、ロッテルダム・フィルハーモニー管弦楽団、ベルギー国立管弦楽団、リール国立管弦楽団、ハイファ交響楽団、オーストリア・ハンガリー・ハイドン管弦楽団、東京フィルハーモニー交響楽団、東京都交響楽団、東京交響楽団、台湾国立交響楽団、台北市立交響楽団、香港フィルハーモニー管弦楽団等のオーケストラと、指揮者では、ジョージ・クレーヴ、アダム・フィッシャー、レオン・フライシャー、ギュンター・ヘルビッヒ、ヤックヤ・リン、リュウ・シャオチャ、エマヌエル・クリヴィヌ、ヤッハ・リン、ジャン=ベルナール・ポミエ、ジェラード・シュワルツ、マキシム・ショスタコーヴィチ、ユベール・スダーン、ロン・ユー等と共演している。
また、ニューヨークのアリス・ターリー・ホールおよびワイル・リサイタル・ホール、パリのシテ・ドゥ・ラ・ミュジーク、ロンドンのパーセル・ルーム、東京のカザルス・ホールなどでリサイタルを行い、1990年、ボストンのジョルダン・ホールでは、ブライト・シェンの”川は流れる”を初演した。モストリー・モーツァルト・フェスティバル、マールボロ音楽祭、オクラホマ・モーツァルト音楽祭、グランド・ティトン音楽祭等に登場している。北京では、フー・ツォン、マルタ・アルゲリッチ、ミッシャ・マイスキーと共演した。
母国台湾で2004年に〈台湾コネクション〉を設立し音楽監督を務め、室内楽と音楽教育の推進活動を行っている。才能ある若手音楽家からなる室内オーケストラがのちにこの音楽祭に組み込まれ、指揮者のいない室内楽の形式でベートーヴェンの交響曲第3、5、7番やブラームスの交響曲を披露し、高い評価を受けている。この室内オーケストラは2016年に初の中国ツアーを行い、2017年にも予定されている。
CDは、デロスから「ゴルトマルク:ヴァイオリン協奏曲 第1番&ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲 第2番」(ジェラルド・シュヴァルツ指揮シアトル交響楽団)が、グラモフォン誌の“クリティックス・チョイス”に選出されたほか、BBCミュージック・マガジン、タイムズ、ワシントン・ポスト等で絶賛された。また、EMI、コッホ・インターナショナル、サンライズ、チィメイの各レーベルへ録音している。
2001年、ナイユアン・フーは、メグ・ライアン、ヒュー・ジャックマン主演のロマンティック・コメディ「ニューヨークの恋人」に、印象的な屋根の上のヴァイオリン弾き役で出演。また同年、現代を代表する振付家のリン・フワイミンが結成した現代舞踊団「雲門舞集(クラウド・ゲイト)」と共演し、台湾の許常恵が作曲した「無伴奏ヴァイオリンのための五つの前奏曲」を演奏し、屋外で一万人の観衆を集めた。
これまでにエリザベート王妃国際音楽コンクールやソウル国際音楽コンクールの審査員を務め、ハートフォード大学ハート音楽院で教鞭を取った。また、イタリアのカザルマッジョーレ音楽祭やアジア各地でマスタークラスを開催している。
台湾生まれ。5歳の時にヴァイオリンを始め、1972年に渡米し、ブローダス・アールと後にジョセフ・シルヴァースタインに師事する。インディアナ大学でジョセフ・ギンゴルトの薫陶を受け、また卒業後はギンゴルトのアシスタントを務めた。
ディスコグラフィー
ロマンティック・ヴァイオリン・コンチェルト
ゴルトマルク:ヴァイオリン協奏曲 第1番
ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲 第2番
ジェラルド・シュワルツ指揮
シアトル交響楽団
[Delos]