ジェームズ・ジャッド James Judd

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プロフィール

 イギリスを代表する指揮者として国際的に活躍し、現在テジョン・フィルハーモニック管弦楽団の音楽監督を務め、ニュージーランド交響楽団では名誉指揮者の地位にある。活き活きとした音楽解釈、そしてオーケストラとの緊密な音楽作りが称賛され、世界各地の楽団に客演している。
 テジョン・フィルハーモニック管弦楽団との2017年のヨーロッパ・ツアーやソウル・アーツ・センターでのフェスティバル公演は大成功を収めた。ニュージーランド交響楽団の音楽監督時代は、シドニー・オリンピック芸術祭やオークランド国際芸術祭、大阪国際フェスティバルへの参加を果たし、BBCプロムスへのデビューを含むヨーロッパ・ツアー等を通じて当団の国際的な名声を高めた。
 イギリス生まれ。ロンドン・トリニティ・カレッジ・オブ・ミュージックを卒業し、2つの名誉博士号を授与される。ロリン・マゼールの推薦によりクリーヴランド管弦楽団のアシスタント・コンダクターとなり、その4年後には、クラウディオ・アバドからヨーロッパ・コミュニティ・ユース・オーケストラの副音楽監督に任命された。これまでに、スロヴァキア・フィルハーモニー管弦楽団の音楽監督および首席指揮者、イスラエル交響楽団の音楽監督、リール国立管弦楽団の首席客演指揮者を歴任し、フロリダ・フィルハーモニー管弦楽団の14年にわたる音楽監督時代には、ウォルトン、バーンスタイン、マーラーを録音し国際的に高い評価を受けた。
 これまでに、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、ロッテルダム・フィルハーモニー管弦楽団、フランス国立管弦楽団、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団、ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団、ロンドン交響楽団、イギリス室内管弦楽団、BBC交響楽団のほか、ダラス、セントルイス、ボルティモア、ミルウォーキー、モントリオールの楽団に客演し、日本ではNHK交響楽団、東京都交響楽団、新日本日本センチュリー交響楽団、京都市交響楽団を指揮している。
 オペラでは、イングリッシュ・ナショナル・オペラに定期的に登場し、ウェックスフォード・オペラ・フェスティバルやグラインドボーン音楽祭等で《イル・トロヴァトーレ》、《椿姫》、《リゴレット》、《セビリアの理髪師》、《フィガロの結婚》、《チェネレントラ》を指揮。1993~1996年にフロリダ・グランド・オペラの芸術監督を務め、その間に《ドン・ジョヴァンニ》、《仮面舞踏会》、《ラ・ボエーム》、《蝶々夫人》、《ねじの回転》のほか、コンサート形式で《タンホイザー》、《フィデリオ》、《皇帝ティートの慈悲》を上演し、マイアベーアとドニゼッティのオペラ全集を録音した。
 イギリス音楽の重要な解釈者であり、ハレ管弦楽団と録音した『エルガー:交響曲第1番』は名盤として知られる。ナクソスから多数の録音をリリースしており、ニュージーランド交響楽団とのエルガー、ヴォーン・ウィリアムズ、ベートーヴェン、バーンスタイン、コープランド、ガーシュウィンが好評を得る。また、マーラーのアルバムがステレオファイル誌の年間最優秀の1枚に選ばれ、ディアパソン誌で金賞を受賞した。このほか、デッカ、EMI、フィリップスから多数のアルバムをリリースしている。