ロベルト・ミンチュク Roberto Minczuk
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プロフィール
ブラジル生まれ。フレンチホルンの天才として注目を集めたミンチュクは13歳でプロの音楽家として活躍を始め、ジュリアード音楽院に14歳で留学、若干16歳でサンパウロ交響楽団に首席ホルン奏者として入団した。ジュリアード音楽院時代は、ソリストとしてニューヨーク・フィルの「ヤング・ピープル・コンサート・シリーズ」に出演。ジュリアード音楽院卒業後、巨匠クルト・マズアの要請を受け、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の団員となった。1989年ブラジルに帰国後、エレアザール・デ・カルヴァーリョとジョン・ネシュリングの両氏に指揮法を師事する。
クルト・マズアの弟子として、同世代の中で最も傑出した才能の持ち主の一人に成長した彼は、1998年ニューヨーク・フィルを指揮してデビューを飾って以来、ニューヨーク・フィル(2002年ニューヨーク・フィルの副指揮者に就任)、ロサンジェルス・フィル、フィラデルフィア管弦楽団、クリーヴランド管弦楽団、ミネソタ管弦楽団、サンフランシスコ交響楽団、セントルイス交響楽団、アトランタ交響楽団、ボルティモア交響楽団、ダラス交響楽団、モントリオール交響楽団、トロント交響楽団、オタワ交響楽団、カルガリー・フィル等北米の主要オーケストラを指揮する。
さらにヨーロッパでも活躍の場を広げる。2006年には病気のクルト・マズアに代わり、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団のアメリカ・ツアーで指揮者を務め、批評家から絶賛を浴びたのをはじめ、イスラエル・フィル、リヨン国立管弦楽団、リール国立管弦楽団、オスロ・フィル、ハレ管弦楽団、BBC交響楽団、ハレ管弦楽団、BBCウェールズ・ナショナル管弦楽団、ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団、ベルギー国立管弦楽団、ハーグ・レジデンティ管弦楽団、バーゼル交響楽団、ニュージーランド交響楽団、日本では東京フィルハーモニー交響楽団、読売日本交響楽団を指揮している。
2011年までリオ・デ・ジャネイロ市立劇場オペラおよび管弦楽団の音楽監督・芸術監督。2005年までサンパウロ州立交響楽団の首席客演指揮者、その前には同交響楽団の共同芸術監督を9年間務めた。
現在、カルガリー・フィルの音楽監督およびリオ・デ・ジャネイロのオルケスタ・シンフォニカ・ブラジレイラの音楽監督として8シーズン目を迎えている。
録音の分野では、カルガリー・フィルと「ジョージ・ガーシュウィン傑作選」、ベートーヴェンの交響曲第1、3、5、8番を録音。今後ベートーヴェン交響曲全集を完成させる予定である。他にも、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団とラヴェル、ピアソラ、マルタン、トマジの作品集、サンパウロ州立交響楽団とヴィラ=ロボスのブラジル風バッハ全曲、ブラジル舞曲集、ベートーヴェン作品、カンポス・ド・ジョルダン冬の国際音楽祭アカデミック・オーケストラとドヴォルジャーク、ムソルグスキー、チャイコフスキーの作品集を4作、ブラジル交響楽団とホセ・マウリシオ・ヌネス・ガルシアの作品を収録したCDをリリースしている。2010年、フィラデルフィア室内管弦楽団とジョナサン・レシュノフ作曲「Hope: An Oratorio」の初演の模様がDVD化される。同年、BBCウェールズ・ナショナル管弦楽団と共演したチャイコフスキーの「イタリア奇想曲」が、BBCミュージック・マガジンの付録CDの収録曲に選ばれた。また2011年6月には、オーデンセ交響楽団とポウル・ルーザスの交響曲第4番を録音している。
ロベルト・ミンチュクはカルガリーとリオ・デ・ジャネイロに拠点を持ち、妻のヴァレリアと、ナタリー、レベッカ、ジョシュア、ジュリアという4人の子供と暮らしている。